令和6年7月15日(月) 掲載

 今回は歯科衛生士が主に行う「シーラント処置」についてお話しいたします。歯科衛生士の業務は、3大業務あるいは4大業務といわれる大事な業務があります。3大業務は「歯科予防処置」「歯科診療補助・介助」「歯科保健指導」の3つで、4大業務はその中の「歯科診療補助・介助」を「歯科診療補助」と「歯科診療介助」の二つに分けて4つになります。
 歯科予防処置は、歯周病やむし歯などの口腔内の疾患を予防するための処置です。歯科衛生士が術者になり患者さんの歯垢や歯石を取り除いたり、フッ化物を塗布したりして歯周病やむし歯を予防します。シーラント処置はこの歯科予防処置で、奥歯の溝にできるむし歯を予防する処置です。
 奥歯には細く深い溝があります。この溝は食べかすなどの汚れが付きやすく、また歯ブラシの毛先が溝の奥まで届きにくいため虫歯になりやすい場所です。特に6歳臼歯といわれる第一大臼歯は、この溝が深くて形が複雑です。このむし歯になりやすい溝を埋めてしまい、むし歯になりにくくするのがシーラント処置です。溝に流し込む薬(シーラント材)は、歯科用の合成樹脂材が使われます。奥歯だけではなくて、前歯の裏側にある窪みにシーラント処置を行うこともあります。
 処置内容は、溝の中を歯科医院専用のブラシなどできれいに清掃した後に、シーラント剤を溝の中に流し込むだけですから、短時間で行える簡単な処置です。歯を削る必要はありません。ただしシーラント材は永久に保持されるとは限りません。歯科医院での定期的な確認を推奨いたします。
 豊橋歯科衛生士専門学校のオープンキャンパスでは、このシーラント処置について学び、実技を体験できるプログラムをご用意しております。夏のオープンキャンパス開催日は7月25日(木)、8月1日(木)、8月22日(木)の3日間です。オープンキャンパスについて詳しいことをお知りになりたい方や、歯科衛生士について興味のある方は、豊橋歯科衛生士専門学校の公式ホームページをご覧ください。インスタグラム、X(旧ツイッター)も開設していますのでよろしければご覧ください。