令和6年8月5日(月) 掲載

インプラント」という言葉は、皆さんご存知かと思いますが、「インプラント治療」がどのような治療かご存知ですか?  
 「インプラント治療」は、様々な理由で歯を失ってしまった場合に、その顎(あご)の骨(歯槽骨)のところに、チタンなどの体に影響のほとんどない材質で作られた「インプライト」という人工歯根を外科的手術によって埋め込み、その「インプラント」を支えにして歯を作る治療です。
 歯を失ってしまった場合の治療としては、他に「ブリッジ」や「入れ歯(義歯)」などがあります。 「ブリッジ」は、失くしてしまった歯の前後の歯を橋脚にして、橋(ブリッジ)渡しするように歯を作り固定します。 「入れ歯(義歯)」は残っている歯があれば、バネなどで引っ掛けて固定する、いわゆる顎(あご)付きで取り外しができるものです。
 それでは、「インプラント治療」と「ブリッジ」や「入れ歯(義歯)」を比較しながら、利点・欠点を示します。
「インプラント治療」の利点としては、
 ①自分の歯のように噛める』ことです。
 「ブリッジ」も同じように噛めますが、「入れ歯(義歯)」では違和感が大きく、慣れるまでに時間がかかります。
 ②見た目が自然』です。
 「ブリッジ」や「入れ歯(義歯)」では、金属色が見えたり、「入れ歯(義歯)」の顎(あご)の部分(ピンク色の義歯床)の見た目が悪くなる場合があります。
 ③他の歯を削ったり、歯に負担をかけない』ことです。
 「ブリッジ」はほとんどの場合、歯を削らないとできません。 失った歯の負担が支えている歯にかかります。 「入れ歯(義歯)」の場合、噛む力は他の歯に負担はかかりにくくなりますが、噛む力は弱くなります。
 ④違和感」が少ないです。 「ブリッジ」も違和感は少ないと思いますが、「入れ歯(義歯)」は大きな違和 感を感じる場合があります。
 ⑤会話中、緩まないので話がしやすい。
 ⑥浮き上がったり外れたりしない。
 ⑦『食事の味』に影響しない。
などがあります。 逆に「インプラント治療」の欠点としては、
 ①保険治療ではないので高価である。
 ②『外科的手術』が必要である。
 ③手術から歯が出来るまでに時間がかかる。
 ④『定期健診』が必要である。
などが挙げられます。 「インプラント治療」は、インプラントによって歯を失う前のより近い状態に戻せることが特徴ですが、治療にはこのような利点・欠点がありますので、治療する前に、あなたのお口の中の状態に照らし合わせて、主治医から詳しい説明を聞いた上で、よく理解してから受けるようにして下さい。