未来の歯科衛生士のために 座談会その1

平成26年7月14日(月) 東愛知新聞掲載

<はじめに>  
 歯科衛生士はお口の健康を守るエキスパート、歯科医師にとっても日々の診療における重要なパートナーです。豊橋市歯科医師会は会立の「豊橋歯科衛生士専門学校」を擁しているので、豊橋市や東三河の歯科医院における歯科衛生士就業率は全国平均より高いのですが、まだ広く一般的に認知されている職業とは言い難いのが実情です。  
 今週より3週にわたって歯科医療の現場に身を置く4名の女性による、歯科衛生士をテーマにした座談会の様子を掲載いたしますので、読者の皆様に口腔保健における歯科衛生士の重要な役割をご理解いただき、若い世代がこの職業に興味を持つ一助になればと思います。出席者は以下の通りです。         (豊橋歯科衛生士専門学校 校務部)
 歯科衛生士Yさん(卒後2年、22歳、豊橋市内の歯科医院勤務、以下常勤Yと略)
 歯科衛生士Sさん(卒後9年、29歳主婦、豊橋市の歯科医院でパート勤務、以下パートSと略)
 豊橋歯科衛生士専門学校3年生Mさん(学生、20歳、現在臨床実習中、以下学生Mと略)
 歯科医院受付事務員Kさん(26歳、豊橋市内の歯科医院勤務、以下受付Kと略)
 司会(豊橋歯科衛生士専門学校 校務部員)

動機は「資格」、きっかけは高校の進路指導
 (司会)本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。皆さん日々歯科医療の最前線で活躍なさっていますが、まだ歯科衛生士という職業について一般の方々が十分理解しているとは言い難い現状を痛感されていると思います。今日はそれぞれの立場から歯科衛生士について語っていただき、その実像を浮き彫りにしていきたいと思っています。まずは皆さんが歯科衛生士を志したきっかけについてお伺いしたいと思います。
 (常勤Y)私は高校3年生の時担任の先生に、歯科衛生士という資格について教えてもらいました。就職か進学か迷ったのですが、高校への求人に希望する職種がなく資格を取ろうと思いました。
 (パートS)私も高校の進路指導の先生に教えてもらいました。母親も姉も看護師だったので医療系の資格に興味があったのですが、看護師の仕事の大変さもわかっていたので、他の医療職である歯科衛生士に興味を持ちました。
 (学生M)私も何か資格を取り人の役に立つ仕事に就きたいと思っていたので高校の進路指導の先生から話を聞いてオープンキャンパスに参加してみました。
 (受付K)私は子供の頃から矯正治療で歯科医院に通っていたのですが、歯科衛生士という資格があることは高校卒業時には知りませんでした。資格を取りたくて短大に進学したのですが、高校や歯科医院で歯科衛生士専門学校のポスターを目にしていたら多分歯科衛生士の進路を希望したでしょう。
 (司会)高校の進路指導の先生がキーマンですね。ところで皆さん入学前にオープンキャンパスに参加されたようですが印象はいかがでしたか?
 (常勤Y)学生さんに歯磨き指導を受けたりして、歯科衛生士の仕事が具体的にわかりました。帰りに歯磨きセットをもらってうれしかった(笑)。家に帰って歯垢の染め出しをやったりしました。
 (パートS)案内についてくれた学生さんの出身地が近く、いろいろ話が聞けて入学の意思が固まりました。
 (学生M)案内の学生さんは高校の先輩で、親しみを感じました。実際の学生の実習風景を見学できたり有意義でした。新しくきれいな校内も魅力的でした。
 (司会)歯科衛生士に興味がある方は、まずオープンキャンパスに参加すべきですね。(今年は7月24日、7月31日、8月21日、10月12日、11月9日予定)
(以下次週に続く)