よく口内炎ができます。その対処法は。

平成26年9月15日(月) 東愛知新聞掲載

口内炎がよくできるということですが、どのようにできるかを考えてみましょう。 まず、口の中(舌、頬、唇)をかんでしまった、硬い食べ物が当たって傷ついてしまった、熱いものを食べて火傷をおこした場合などがあります(外傷由来)。次に気がついたらできていた自然発生の場合です。体調が悪い時やビタミン不足から発生することが多いです。胃腸が弱ったり、風邪をひいたり、寝不足、慢性的な疲れなどストレスと表現される原因によるものです。
 さて、口内炎ができてしまったら、外傷の場合はすぐに対応することが大切です。口の中をかんだ、あるいは切った場合は、すぐに口の中をすすぎましょう。ケナログなどの口内炎の軟膏があれば塗っておきましょう。傷口を清潔にしておくことが大切です。安定してきたら傷が治るまでそっとしておきましょう。食事の時も塩辛いとか熱いとか硬い食品が患部に当たらないように注意しましょう。話す時も傷口を刺激しないようにします。舌べらで傷口をなめたり、ふくれているからといって血液を吸い出すのもやめましょう。また、過度の飲酒や喫煙も口内炎を悪化させたり、治癒の妨げになります。
 次に自然発生的な口内炎がよくできる人の対処法について説明します。まず、口の中を清潔に保ちます。口内炎は口の中が汚いと治りにくいです。ブラッシングを念入りにすることや歯科医院での歯石除去や歯磨き指導も有効です。また、ストレスや疲れをためないなど生活習慣の見直しをしましょう。十分な睡眠時間をとり、生活のリズムを整えて体力が向上していくようにしてみましょう。さらにビタミン類の適度な摂取を考えた食事の改善も大切だと思われます。
 以上の対処をしてもなかなか治らない場合は、かかりつけの歯科や内科を受診してみてもらいましょう。  

次に食事中のむせについて説明しましょう。むせの原因は、食べ物を飲み込む際に、食物が誤って気管に入ってしまう事から生じます。
 お口に入った食物は喉を通って食道の入り口に入り胃へと運ばれます。喉にある食道の入り口のすぐ前側には呼吸をするための気管の入り口(咽頭)があります。咽頭は普段呼吸をしている時は開いていますが、嚥下時は閉じていて食物が誤って流れ込まないようになっています。
 しかし、この嚥下がうまく働かない場合があると、咽頭が閉じるタイミングがずれたり完全に閉じなかったりする事があり、飲食物が気管に入ってしまいます。
 これを誤嚥といいますが、このまま飲食物が気管をつたって肺に入ると肺炎を起こす(これを誤嚥性肺炎といいます)危険があるため、気管に入った食物等を吐き出そうとして咳き込みが起こります。これが「むせ」になります。

食事の時間が長くなり、むせが出てきているとの事ですが誤嚥性肺炎の疑いもありますので一度かかりつけの内科や歯科にて相談されてみてはいかがでしょうか。