歯科衛生士専門学校に関する話題 -臨床実習について-

平成26年11月17日(月) 東愛知新聞掲載

豊橋歯科衛生士専門学校では、1年生と2年生の前期の間に基礎科目から臨床の科目、基礎的な実習など一定の課程を修了すると、いよいよ2年生の後期から臨床実習が始まります。それに先立って9月に戴帽式が行われます。戴帽式とは、看護学校のそれと同じく頭にいわゆるナースキャップを載せる儀式です。ナイチンゲール像のキャンドルの明かりだけになり、とても幻想的で厳かな雰囲気の中で一人一人がナースキャップを載せてもらい灯りを受け取ります。そこで臨床の場に臨むにあたり誓いの言葉を全員で唱和します。これで学生たちは、これから始まる臨床実習に気持ちを引き締めて自覚と責任を持って臨むこととなります。臨床実習とは、学生一人(二人の場合もある)各々が臨床実習施設である一般の開業医(歯科医院)に3年生の夏までのおよそ1年間にわたり三期に分けて(3施設)実際の歯科医院にて実習を行います。学生にとっては初めての臨床の場ということと自分ひとりで行かなければいけないということで、大変な不安と緊張、そして覚悟を持って実習に臨むこととなります。臨床実習施設には先輩の歯科衛生士である指導衛生士が直接学生の指導にあたります。もちろん歯科医師の先生、その他のスタッフも教えたりします。学生は朝の診療の準備から夕方の5時までほぼ一日中、現場のスタッフ共に指導を受けながら歯科診療の見学、準備、補助、また実際の患者さんでの実習などを行って過ごしていきます。その中で多くのことを学び、毎日それをレポートにして提出しなければなりません。それに加え、決められた実習のケースを行いそのレポート、考察をしなければなりません。これらのことは、学生にとってとても貴重な経験で、卒業後歯科衛生士の資格を取って就職したあとの実践で大変役に立ちます。また、自分が将来どのような歯科衛生士になりたいのか、どのような歯科医院で働きたいかなど考える場としても役立っています。この他にも病院での実習、保健所、養護学校などでも実習を行い様々な歯科衛生士としての業務を学びます。学生たちは、このようにして臨床実習を修了するとあとは国家試験合格に向けて勉強を頑張って行きます。