子供は、何歳から歯科医院に通ったらいいですか?

平成27年1月26日(月) 東愛知新聞掲載

子供には健やかに成長していってほしいと思うのは、人の親であるなら誰しも願うものです。むし歯の治療と聞くと嫌な記憶がよみがえり、子供にはむし歯になってほしくないと思う方も多いのではないでしょうか。では初めての歯医者さんに行くのでしたら、いつ行けばいいのでしょう?
歯に穴があいて黒くなっている、痛みが出ている、など症状が明らかであれば判りやすいのですが、症状がない段階では歯科医院に行く必要があるのかどうか悩まれることがあるかもしれません。
赤ちゃんの歯が生えてくるのは大体6ヶ月ごろです。そして生えて間もない時期の歯は大人の歯に比べて歯質が弱いためむし歯の進行が早いといわれています。しかしフッ化物(フッ素)を塗布することで乳歯は虫歯になりにくくなります。歯は生えた後、唾液中に含まれるカルシウムが歯に取り込まれて硬くなります。フッ化物は、歯を硬くする作用があり、乳歯・永久歯に関わらず生えた直後に塗るのが最も効果的です。まずは下の前歯が生えてきたころから定期的に歯科へ通い、上下の前歯が生えてきたらフッ化物の塗布を行ってみてください。また、うがいができない年齢でもフッ化物を塗布することは可能です。
ただし、フッ化物はむし歯予防の万能薬ではありません。塗ったからといって安心せず 歯みがきの習慣やきちんとした食生活をすることが大切だと思います。歯科医院によっては歯みがき指導をしているところもあります。小さい頃から定期的に歯科医院に通っていれば、歯医者は歯磨きするところ、お口がさっぱりするところと記憶に刷り込まれます。そうなれば日頃の歯磨きもスムーズに行え、万が一むし歯の治療になっても問題なくできる可能性があります。やはり大人でも子供でもむし歯の治療というのは嫌なものです。むし歯になったから治すのではなく、むし歯にならないのが一番であると思います。
1歳を過ぎたら、できれば3か月から半年に1回ぐらい歯科医院で定期健診を受けるといいですね。