歯磨きの清掃補助用具

平成27年3月16日(月) 東愛知新聞掲載

皆様が普段歯磨きをされる際、歯ブラシのみでされている方も少なくないのではないでしょうか。実は歯ブラシ以外にもいくつか歯磨きの清掃道具があり、正しい使い道と使い方をすれば歯ブラシのみの清掃に比べて、はるかにキレイに汚れを除去することができるのです。今回は歯ブラシ以外に有用な、3つの清掃補助道具を紹介致します。
① 糸ようじ(フロス):年齢が若くて歯茎の退縮が無く、また歯と歯の隙間の小さい方が、歯と歯の間の汚れをとる目的で使用します。歯と歯の間がきっちり詰まっていることにより歯と歯の隣同士がむし歯になるのを予防します。糸ようじ(フロス)は無理に入れると歯周ポケットに汚れが入り込んだり、歯肉を傷つけたりするので、前後にゆっくりスライドさせながら入れていきます。


② 歯間ブラシ:年齢と共に歯茎が下がってきて、歯と歯の隙間がやや広がってきた方には、清掃効率の高い歯間ブラシが推奨されます。歯間ブラシは、歯と歯肉の間の汚れをとる歯周病の予防が主な目的です。歯間ブラシにはサイズがあり、歯茎の状態により最適のサイズが選択されます。また無理に入れたりこすり過ぎたりすると、歯が削れたり歯茎が下がったりしますので注意が必要です。

③ デンタルリンス(洗口剤):口臭防止やお口の中の浄化が主な目的です。使用方法はデンタルリンスを口に含み、ブクブクうがいを20~30秒間行います。就寝中は唾液の分泌が少なく細菌が繁殖しやすくなるので、就寝前の使用は効果的です。但し、むし歯や歯周病の原因となる歯垢は、歯ブラシ、糸ようじ(フロス)、歯間ブラシなどで、機械的にこすらなければ落ちませんので、飽くまでも歯磨きの補助として考えましょう。
ここで、デンタルリンス使用上の注意点を二つ挙げておきます。
1、アルコールを含むものはスッとした爽快感はあるが、お口の粘膜が荒れやすく、また水分を奪い乾燥しやすい。
2、体調が悪くお口の中の免疫力が低下している時には、口腔カンジダ症を起こす危険性がある。

最後に、歯磨きの清掃補助道具は、歯ブラシと合わせて正しい使い方をすれば非常に効果的ではありますが、いずれも自己判断、自己流ではなく、歯科医師、又は歯科衛生士の指導を受けた上で正しく使用されることを強くおすすめ致します。