歯を守るために！相手に嫌がられないために!! 身近なところに優れ物が・・・。
～コンビニ感覚で、ムシ歯予防＆口臭予防～
平成28年8月8日(月) 掲載
コンビニエンスストア(以下：コンビニ)が日本に定着して30年以上になります。
僕が大学の２年生の時に、下宿の近くに「セブンイレブン」が出来ました。
当時は、お店の名前のごとく、朝の７時から夜11時まで開店いていること自体が画期的でしたが、それも今は遠い昔、現在では殆どのコンビニが24時間営業しています。
私たちの生活様式が、少し変わり始めた時期でもあります。
その当時、もう1つ記憶に残っていることがあります。
ファミリーレストラン「デニーズ」の日本における２号店が、同様に下宿の近くにできました。
ファミリーレストランの先駆けでした。
今思えば、斬新な店構えと深夜にも関わらず明るい照明に、遠くから見ると大きなスーパーマーケットでも出来たんじゃないかと、短パンとランニングで初めて店の前まで行った時、中で食事をしている人たちを目の当たりに見て、下宿に戻り、まともな服に着替えてからお店にいったことを思い出します。
今なら、平気で短パンとランニングで入っていけますが・・・。ちょっと話が逸れてしましました。
今回は、コンビニをモチーフにした「ムシ歯予防」と「歯の手入れ」についてお話をしたいと思います。
「ムシ歯」や「歯周病」の予防の話をとなると、大抵この手の掲載されている話は、「歯磨きが１番」とか、「プラークコントロールが大切」という話になります。
また、子供のムシ歯予防は「フッ素塗布」や「フッ素洗口」というのが定番です。
歯医者さんでブラッシングの指導を受けても、「最低１日３回、毎食後にブラッシングして下さいね！」とか、「歯グキは優しくマッサージして下さいね！」と、耳にタコが出来るくらい、皆さん散々聞かされていることだと思います。
特に昼食後、会社や学校にまで歯ブラシ持参でブラッシングすること自体、なかなか出来るものではありませんが、それでも最近は、バックや内ポケットに歯ブラシを入れて外出している方も増えてきています。
でも会社や学校、出先でお昼にブラッシングすることが出来なかった時など、意外に歯磨きが出来ないことに、ちょっと不安になることはありませんか？
そんな時の、近くのコンビニを利用して対処できる方法をお教えしたいと思います。
それは、「キシリトール」入りのガムと「緑茶」です。
どちらも、コンビニで簡単に手に入る品物です。
最近、テレビＣＭでも「ムシ歯予防に「キシリトール」というキャッチコピーでよく目にします。
以前のガムは、甘味を付けるために砂糖が使われていました。
ムシ歯の原因とされるムシ歯菌が大好物の砂糖を取り込み、歯の表面にネバネバした物質と酸を作りだします。
これらによって、口の中が酸性に変わり、歯が溶けだしてムシ歯が作られていました。
この砂糖を、「キシリトール」に変えると、ムシ歯菌がキシリトールを取り込むことによって、活動が抑制され、ムシ歯を作れない環境を作ることが判明しました。
私の診療室では、ガムを噛むことが出来る子供たちには、親御さんにお話しして、食後に「キシリトール」入りのガムを噛むように指導しています。
そして、とどめに歯磨きをするように勧めています。
ガムによっては、キシリトールの配合が100％でないものがあります。たとえ100％でなくても、ムシ歯予防には十分対応できます。残りの部分に砂糖が使われていますので、最終的には歯磨きが必要となるのです。
ただ、昼休み会社や学校、出先などで歯磨きが出来ない方には、断然お勧めです。
それともう1つ、コンビニでよく手に取られる方も多いと思いますが、「緑茶」をお勧めします。
「緑茶」の成分には、「カテキン」・「フラボノイド」･「カフェイン」･「ビタミンＣ」･「γ-アミノ酸」そして「フッ素」が入っています。
もうお解りだとは思いますが、ムシ歯予防には欠かせない「フッ素」が含まれています。
あと、お茶の渋みを出す「カテキン」にも、ムシ歯･口臭予防、殺菌作用、発がん抑制の効果がありますし、「フラボノイド」には口臭予防と血管を丈夫にする効果があります。また、「カフェイン」は疲労や眠気防止に役立ち、利尿作用もあります。「ビタミンＣ」にはストレスの解消や風邪の予防、「γ-アミノ酸」には血圧を下げる作用があります。
このように、「緑茶」に含まれている成分が、ムシ歯予防を始めとする身体の健康に深く関わっていることが解ります。
確かに、「ムシ歯」や「歯周病」の予防には、歯磨きをすることが一番大切なのですが、身近にあるコンビニで、「歯にいいこと」ができることを覚えておいて下さい。
いざという時に、困った時に助けてくれるお店が「コンビニ」なのですから・・・。
「開いてて良かった！」。
