歯磨きの補助道具について

平成30年4月30日(月) 掲載

毎日歯を磨いていますか?  
 ほとんどの方は、「歯を磨いている」と答えると思います。
 歯ブラシの他にフロス(糸ようじ)、歯間ブラシ、ワンタフト歯ブラシなどの補助的清掃用具を毎日使っている方はどうでしょう?
 もしかしたらあまり多くはいないかも知れません。
 歯ブラシを使う他になぜ補助用具が必要なのでしょうか?
 ムシ歯のできやすい場所は「噛み合わせの溝の部分」、「歯と歯の間」、「歯と歯グキの境目」の3ヵ所です。
 歯垢(プラーク)や食べカスは、目に見える歯の表面や裏側だけでなく、歯ブラシがなかなか届きにくい、歯と歯の間にたくさん溜まっていきます。
 適切な補助用具を使わず毎日、歯と歯の間に食べカスが溜まり続けたらどうなってしまうでしょうか?
 おそらく、その部分からムシ歯や歯周病、口臭が引き起こることが考えられます。
 毎日の歯磨き(ブラッシング)のサポートとしてフロス(糸ようじ)、歯間ブラ シやワンタフト歯ブラシを使用することをお勧めします。
 歯ブラシだけで磨いた場合は約50%程度しか歯垢(プラーク)を取り除くことができないものが、補助用具を併用することで除去率は90%まで上がります。
 歯磨きは1日3回毎食後に行うことが大切ですが、プラークコントロールは一日一回、歯垢(プラーク)を隅々まで取ることを言います。
 また、歯垢(プラーク)の細菌は24時間たたないと悪さをしないので、ゆっくり時間の取れる夜の歯磨き時間に補助用具を使うことをお勧めします。
 「デンタルフロス」は、弾力のある細い線維の束でできている糸を歯と歯の間に入れ、線維の束で歯の歯の間の歯面の汚れを取り除く道具です。
 「歯間ブラシ」は、歯と歯の間に隙間(すきま)が大きく開いている場所に挿入して、歯垢(プラーク)や汚れを取り除く道具です。
 ブリッジの周囲などに使用しても効果的です。
 最初は難しく感じますが、慣れれば簡単に行えるようになります。
 自分に合ったサイズを使わないと、歯や歯グキを傷つけることがありますので、事前に歯科医院でサイズを確認して、正しい指導を受けることが大切です。
 「ワンタフト歯ブラシ」は、歯と歯の間、歯と歯のすき間、噛み合わせ面、奥歯の後ろ側など、歯ブラシでは届きにくい部分的の清掃に適しています。
 現在歯磨きの補助道具には、他にもいろんなものがありますが、いずれを使用するにしろ、鏡を見ながら、ゆっくりと時間をかけて行うことが大切です。
 ムシ歯や歯周病の治療にしても、自宅でのホームケアがしっかりとしていないとまた再発を起こしてしまいます。
 健康なお口を保つには、ご自身の家庭でのホームケアと歯科医・歯科衛生士によるお口のメンテナンスの二人三脚で初めて成り立つと言えます。
 今日から、歯ブラシに他に補助道具をプラスしてみてはいかがですか?