歯を抜いた後に注意したいこと!

令和3年8月30日(月) 掲載

ムシ歯や歯周病が原因で、歯を失うケースがあります。
 歯を抜くと、ヒトは精神的に追い込まれることが多いようです。
 歯を抜いた後に「血が止まらない」、麻酔が切れた後に「痛みが続く」などの症状が起きると不安が益々増大して、「大丈夫なんだろうか?」、「このまま出血多量で倒れてしまうのではないか?」、「このまま痛みが止まらなかったら・・・」と、更に落ち着きがなくなり、プレッシャーを感じるようになります。
 今回は、歯を抜いた後に気をつけていただきたいことをお教えします。
 抜歯後に一番多い問い合わせは、「血が止まらない」ことです。
 歯科医院で歯を抜いた後は、必ず血が止まっていることを確認してから、お帰りいただくようにしています。
 帰宅後、あまり強くブクブクうがいをしたり、食事の時に食べた物が抜歯後の傷口に当たったりすると、止血によって固まりかけた「血のかさぶた(血餅)」がはがれ落ちると再び出血することがあります。
 抜歯をした当日は、強くゆすいだり、抜いた側で物を噛むことは、できるだけ避けてください。
 そして、出血が気になる場合は、清潔なカーセを束ねて抜歯した部分にあて、10分程度噛みっぱなしにして、傷口を圧迫(圧迫止血)して下さい。
 ただでさえ口の中の出血はだ液に溶けて薄まり、出血量が多いように見えますが、実際は少ないのであまり心配する必要はありません。   歯を抜いた後に、「頬が腫(は)れた!」、「唇(くちびる)が腫(は)れてきた」などの問い合わせも多くあります。  
 抜歯後は、麻酔が効いた状態が2~3時間続くことがあり、誤って唇(くちびる)や舌などを噛んでしまうことがありますので、麻酔が切れるまで食事は控えて下さい。
 また、麻酔がきれると、抜歯後の痛みが発生することがあります。    我慢が出来ない時は、処方された痛み止め(鎮痛剤)などを服用して下さい。
 抜歯した翌日に腫(は)れることもありますが、大抵は2~3日すると治る場合が殆どです。
 抜歯した歯の状態や体調などで、抜歯後の状況はそれぞれに異なります。
 抜歯後の食事は、たとえ少量であっても、できるだけ食べて下さい。
 刺激物を避けて、軟らかめのものを食べるようにして下さい。
 抜歯した当日は、激しい運動、長風呂、アルコールはNGです。
 十分に睡眠をとり、安静にしていてください。
 抜歯した翌日からは、うがい薬・歯磨き(ブラッシング)などで、口の中を清潔にするよう心がけてください。