デンタルリンスとは

令和4年1月31日(月) 掲載

デンタルリンス(マウスウォッシュ)は、30秒間ブクブクうがいする洗口剤です。その種類は、薬用成分を含むもの、アルコールを含むものに大別できます。商品としては、LISTERINE(リステリン)、GUM(ガム)、デンターシステマ、Ora2、クリアクリーン、モンダミンなどがよく店頭で見かけられます。
 使うメリットは①ブラシでは届きにくい隅々までゆき渡り口の中の菌数を減らす事ができる(歯周病予防)。②口臭を予防できる。③歯垢(プラーク)の沈着を抑制できる(虫歯予防)。④ホワイトニングケアなどがあります。 歯と歯との間をブラッシングで落とすことのできるプラーク(バイオフィルム)は、約60%と言われており、その取り残しを、その他の補助器具(歯間ブラシ、デンタルフロス)で落とす必要があります。また口の中では、歯の表面積は25%、残りの歯肉、舌、咽頭、頬粘膜などの軟組織が75%あります。これらの1mg中の細菌数は、歯の表面では約10億個、歯茎(歯周ポケット)内に約1億個、舌にも約1億個、咽頭粘膜は約1億個存在します。この数の菌を、歯ブラシだけでは落としきれないのは明白ですし、寝ている間に増殖し朝起きると大便10gに相当すると言われています。
 では、逆にデメリットとしては、界面活性剤(ポリオキシエチレンポリオキシプロビレングリコール)、アルコール成分(エタノール)でアレルギーが出てしまうこと、口の中が乾燥してしまうなどが報告されているようです。
 ただ、使用としては補助器具として使うのであって、歯ブラシをしなくても良いわけではありません。あくまで歯垢(プラーク)は機械的(ブラッシング)にて落とさなければならず、落としてからでないと効果がありません。

成分としては、殺菌作用【塩化セチルビリジウム(CPC)、 1,8-シネオール、 チモール、トリクロン酸(TC)】、 消炎作用【サリチル酸メチル、ℓ-メントール、グリチルリチン酸2K(GK2)、イブシロン-アミノカプロン酸(ε-ACA)】、 口臭予防【イソプロピルメチルフェノール(IPMP)】、 虫歯予防【ラウロイルサルコシンナトリウム(LSS)】、 ph調整【リン酸一(二)水素ナトリウム】、 溶解補助【ポリオキシエチレンポリオキシプロビレングリコール】 が挙げられます。