義歯(入れ歯)ってどんなもの?

令和4年4月4日(月) 掲載

義歯とは、何らかの理由で失ってしまった歯の機能を補うためのものです。大きく分けて、取り外しが可能なものと、接着剤で固定して取り外しの出来ないものの二種類があります。 しかし、一般的には「入れ歯」というと、取り外し式のものを指すことが多いと思われます。
 固定式の義歯はブリッジと呼ばれ、その名の通り、残っている歯を橋脚とし、その間に橋をかけるように作りものの歯をつなげるものです。 見た目も元の歯にしやすく違和感が少ない反面、・ブリッジにできる歯の条件が厳しい・橋脚の役をする歯を、 ブリッジを入れるために健康な歯を削らなくては行けない場合がある、・橋脚の役をする歯の、1本あたりにかかる力が大きくなる、 ・歯のない部分の歯茎の形は変わることがあるため、特に前歯では、息が漏れて発音しにくくなることがある、・数本の歯がつながっている状態であるため、 橋脚役の歯が1本でもダメになると修理がきかないといった欠点もあります。
 取り外し式の入れ歯は、部分入れ歯と総入れ歯に分かれます。
 部分入れ歯はバネやその他の方法で残っている歯に固定して装着する物です。総入れ歯は、全ての歯が人工の歯で作られている入れ歯です。 利点としては、固定式の義歯では対応できないケースでも咬み合わせを回復させることができる、・ブリッジと違い、歯を削らなくても製作できるケースもある、・取り外しが可能なのでお手入れがしやすい、 ・壊れても修理で対応できるケースが多い、などの利点がありますが、反面、・ブリッジよりは咬む力が劣る、・歯茎の形は変わることがあるため、 合わなくなってくることがある、・発音しにくくなることがある、・総入れ歯の場合はバネで固定出来ないため、特に上あごの入れ歯では、はずれやすいことがある、 ・バネが前歯にかかると見た目がよくない、などの欠点があります。ただ、バネに関しては、健康保険が効かない自費診療にはなりますが、金属のバネを用いずに残っている歯へ固定する方法もあります。
 入れ歯に関して、どの方法を選択するかは、残っている歯の数や状態、歯茎の状態等の条件で異なりますので、患者様の希望が叶わないことも多々あります。 どうか、おかかりの歯科医師とよくご相談くださいますようお願いいたします。