アゴがカクカク音がします
=顎関節症(がくかんせつしょう)=

令和4年7月11日(月) 掲載

口を開けるときの痛み、「カクン」と音がする、開けようとしても口が開かないなど、顎(あご)を動かしたときに顎関節(がくかんせつ)に何らかの症状があるものを総じて「顎関節症(がくかんせつしょう)」と呼びます。 その他、こめかみの周辺の痛み、歯グキの違和感、歯を噛みしめたときの痛み、噛みあわせの異常などもみられることがあります。
 原因は症状によって違いますが、顎関節の不具合やその周囲の腱や筋肉の異常が原因となる場合が殆どです。 食生活の変化なども影響していて、ここ十数年で急激に顎関節症を訴える人が増えており、これは現代の食生活にも原因があると言われています。 また、男性に比べて女性の患者が多く、これは女性が男性に比べて腱や筋肉が弱いことが原因だといわれますが、詳しくはよく解っていません。
 顎関節症の治療方法は、比較的軽度の場合は、温湿布で外部から暖めて血行を促すことで筋肉をほぐし痛みを軽くすることもできます。歯科的な治療法でよく使われるのがマウスピースです。 マウスピースを装着すると、ずれている顎の関節を正しい位置に戻すことで症状の改善が得られます。他には、噛み合わせが悪かったり、 ムシ歯で片方の歯でしか噛むことが出来ないといった場合には、ムシ歯の治療を行ったり、歯を削ったりして噛み合わせを調整する場合もあります。 さらに痛みが強いときには鎮痛剤を処方したり、筋肉のしこりなどがある場合には筋肉弛緩剤(きんにくしかんざい)を利用することもあります。
 予防としては、必要以上に歯を噛みしめない、口を大きく開けすぎないことも大切です。普段から良い姿勢を心がけ、ストレスを溜めないようにリラックスして過ごすことが重要です。 お困りの場合は、まずは一度かかりつけの歯科医院を受診されることをお勧めします。