歯科衛生士の仕事って何?就職先ってどんなところがあるの?

令和5年7月24日(月) 掲載

歯科衛生士の仕事といえば、次の3つの業務が法律に定められています。歯科診療において歯科医師のサポートをする「診療補助」。 虫歯や歯周病の原因となるプラークや歯石を除去する機械的紙面清掃やフッ素塗布といった「予防処置」。また虫歯や歯周病は生活習慣病であり、治療や予防処置に先立ち生活習慣の改善が不可欠です。 この改善のための専門的な支援として「歯科保健指導」があります。
 以上の業務を遂行する歯科衛生士の働く場所としては歯科医院が一般的で全体の約90%ほどを占めます、歯科医院には歯科治療全般を行う一般歯科のほか、小児歯科や矯正歯科、口腔外科といった専門分野に特化した医院があります。 また社会の高齢化に伴い歯科の往診である訪問歯科診療や、障がい者の歯科治療を主とする歯科医院もあります。歯科医師が1人から数人の小規模なところが多数です。
 大学や総合病院の歯科において働く歯科衛生士は約5%ほどです。仕事は歯科診療、口腔外科手術の準備や補助、手術前後の感染症を予防するための口腔ケア等を行います。 一般病棟からICUまで歯科だけでなく様々な病気の患者と関わることになります。他の診療科との連携であるチーム医療の一員として働くこともあります。一般的な歯科より高度な医療を行なっており、より高い能力が求められます。 勉強会も頻繁に開かれます。
 都道府県や市区町村などの行政に関わる歯科衛生士は約2%ほどです。保健所や保健センターで乳幼児歯科検診や母子保健事業等、国が決めた法律に沿って様々な事業の遂行に関わります。
 介護・福祉施設で働く歯科衛生士は約1%ほどです。高齢者は食べる・飲み込む(摂食・嚥下)といった口腔機能の低下から肺炎や低栄養状態になることがあり歯磨きや義歯の洗浄のほか、 口腔内の細菌の除去、乾燥した口腔の保湿、摂食嚥下訓練も衛生士の仕事として期待されています。実務経験を積みケアマネージャーを目指すこともできます。
 今まで挙げた以外では医療機器や治療用品など歯科に関連する企業でも歯科衛生は活躍していますがごくわずかの人数です。