歯のQ&A

平成25年1月28日(月) 東日新聞掲載

来春、結婚します。既に結婚している友人から「結婚までに歯だけは治しておいた方がいいよ!」とアドバイスを受けました。よく解らないのですが、なぜ歯を治したほうが良いのですか?結婚にどんな支障があるのですか?
(29歳女性、アルバイト=豊橋市)

[回答者]
豊橋市歯科医師会理事  中村 佳嗣
 ご結婚されるのですね!
 おめでとうございます。
 今が一番幸せな時ですね。
 そんな時に、「何で歯の治療?」と思われるかもしれません。  
 どう考えても「結婚」と「歯の治療」が結び付くなんて考えられませんよね。  
 強いて挙げれば、結婚式の記念写真に歯が汚いと悲しいとか?(笑)。
 冗談はこの位にして、本題に入ります。  
 結婚後、家庭に入るにせよ、仕事を持つにせよ、今まで以上に忙しくなることが予想されます。  
 そうなると、なかなか自分の時間が持てなくなりますので、 ムシ歯や歯周病があれば、結婚前に治しておいた方がいいと思います。  
 そして一番の問題は、結婚後に赤ちゃんを授かる(妊娠)ケースです。
 最近では「できちゃった結婚」とかもありますので、何も結婚後とは限らないのですが、妊娠中にムシ歯が痛くなったり、「親知らず」が腫(は)れたりすることがあります。  
 妊娠中は、赤ちゃんのことを考えると、歯の治療(安定期には治療ができます)や薬を飲むにも制限があり、私の診療所に来院された方の中にも、大変な苦労をされた方を多く診てきました。
 特に妊娠中は、だ液が酸性に傾き、悪阻(つわり)やホルモンのバランスが変化するなど、ムシ歯や歯周病になりやすい環境になります。
 是非、結婚される前に一度歯科医院で健診され、ムシ歯や歯周病、「親知らず」などがあれば治療して、歯科衛生士さんに正しい歯の磨き方や口腔ケアについて教わっておくことが大切だと思います  

過去に掲載された「歯のQ&A」や歯の関する情報は、豊橋市歯科医師会公式ホームページ「ミラー」でご覧い ただけます。
URL http://www.tda8020.org/