歯のQ&A

平成25年9月17日(火) 東日新聞掲載

先日、1歳6カ月児健診で歯科衛生士さんにフッ素塗布をしてもらいました。やはり、フッ素って小さいうちから歯に塗ってもらうのがいいんですか?
(20代女性、主婦=豊橋市)

[回答者]
豊橋市歯科医師会副会長 中島章雄
① フッ素の効果

フッ素塗布の効果は次の3つが挙げられます。
1 唾液中に含まれるミネラルの沈着を促進し、歯の石灰化を助ける。
2 歯の質を強化し、酸から歯を溶けにくくする。
3 虫歯の原因菌が作る酸の生成を抑える。


② 生えたての歯にフッ素は効果的です。

柔らかくておいしいタケノコが、成長するにしたがってかたくて丈夫な竹になるように、「生えたての乳歯」や「生えたての永久歯」は、歯の質がやわらかくて弱く虫歯になりやすいのですが、時間が経つにつれて石灰化が進み硬くて丈夫な歯になります。
乳歯が生え始めてから永久歯に生え変わり終わるまでの期間フッ素を年に2回~4回塗ることによって、生えたての歯の質を強化し、虫歯の予防効果が期待できます。


③ フッ素塗布の注意点

フッ素を塗っても、歯磨きがきちんとできていない場合や、食事をダラダラと食べ続ける習慣がある場合には虫歯になる可能性がありますので注意しましょう。虫歯は「歯の質の問題」、「お口の中の細菌」、「糖分の取り方」、「食べ物が口の中に停滞する時間」が重なることによって発生します。
フッ素を使用することで「歯の質の問題」と「お口の中の細菌」の虫歯に対する抵抗性を強化することができますので、それに加えて食事やおやつの取り方と適切なブラッシングをきちんと行い続けることにより、はじめて虫歯予防に繋がります。  

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