歯のQ&A

平成26年6月11日(水) 東日新聞掲載

先日、右上の歯に物がつまる感じがあり、歯医者にいったところ、数年前に神経を取り銀歯を被せた歯の中で、虫歯ができているとの事でした。そのような銀歯を被せた歯でも、虫歯や悪くなったりする事があるのでしょうか。
(30代、女性、豊川市)

[回答者]
豊橋市歯科医師会  理事 清水 泰
 歯科治療により装着された修復物が接する歯質に虫歯(う蝕)が二次的に発生することがあり、これを二次う蝕(にじうしょく)といいます。修復物の周囲から新たに虫歯が発生する場合と、虫歯に侵された歯質の残存部から虫歯が再発する場合がありますが、臨床では両者の区別が明確でない症例も多く認められます。
 二次う蝕も初期のうちは無症状ですが、進行すると違和感、冷たいものがしみる、咬むと痛い、修復歯の変色などの症状が発現します。さらに残存歯質の破折、修復物の脱落も起こります。
 標準的な治療として、修復物および虫歯の部分を除去し再治療を行います。虫歯の進行が少ない場合は、虫歯の部分だけを除去して補修的に修復することもあります。一方、自覚症状が発現したときには、すでに深部まで虫歯が進行している場合が多く、対応すべき処置が必要となります。
 予防対策は一般的な虫歯と同様です。日常の歯磨きはもちろんのこと、歯科健診における早期発見、歯のクリーニング、フッ化物塗布による歯質の強化などが効果的ですので、歯科医療機関にてご相談下さい。

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