歯のQ&A

平成27年12月16日(水) 東日新聞掲載

会社の歯科検診で、奥歯がすり減っているといわれました。重い荷物を運ぶことが仕事柄多いので、それが原因かもといわれました。マウスピースを作ることを勧められましたが、特に困ってはいません。それでも作った方がいいですか?
(30代男性、会社員=豊川市)

[回答者]
豊橋市歯科医師会  理事 松山 明敬
 上下の歯が噛み合い、それによって歯が擦り減ることを咬耗(こうもう)といます。咬耗は、年を重ねていくと、誰にでも自然に擦り減る「生理的咬耗」と、職業などにより奥歯を激しく使用する方や、堅い食物が好きなで常習的に食べる方、また歯ぎしりする方などに起こる「病的咬耗」があります。  咬耗が激しくなったり、時間の経過と共に擦り減る量が大きくなると、歯が痛くなったり、時として歯が割れることがあります。
 今は特に問題がないといたしましても、痛みが出た後では、神経を取らなくてはならない事態となったり、また、最悪抜歯となるケースもあり得ます。「食いしばり」はなかなか意識してもやめることができません。ましてや、夜間、就寝中などの「食いしばり」は意識的に防ぐことができません。痛みがない今のうちに、かかりつけの歯科医院に来院され、現在の歯牙の咬耗の状態をしっかり診察をしていただき、今後の対応を担当医とご相談された方が良いと思います。

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