歯のQ&A

平成28年6月15日(金) 東日新聞掲載

よく口内炎ができます。そもそも、口内炎はどうしてできるのでしょうか。また、予防する方法はありませんか?
(30代男性、自営業=豊橋市)

[回答者]
豊橋市歯科医師会  監事  伊藤 雅則
 口内炎がよくできるということですが、どのようにできるかを考えてみましょう。
 まず、気がついたらできていた自然発生の場合です。体調が悪い時やビタミン不足から発生することが多いです。胃腸が弱ったり、風邪をひいたり、寝不足、慢性的な疲れなどストレスと表現される原因によるものです。次に、口の中(舌、頬、唇)をかんでしまった、硬い食べ物が当たって傷ついてしまった、熱いものを食べて火傷をおこした場合などがあります(外傷由来)。
 さて、口内炎ができてしまったら、自然発生的な口内炎がよくできる人の対処法について説明します。まず、口の中を清潔に保ちます。口内炎は口の中が汚いと治りにくいです。
歯磨きを念入りにすることや歯科医院での歯石除去や歯磨き指導も有効です。また、ストレスや疲れをためないなど生活習慣の見直しをしましょう。十分な睡眠時間をとり、生活のリズムを整えて体力が向上していくようにしてみましょう。
さらにビタミン類の適度な摂取を考えた食事の改善も大切だと思われます。
次に外傷の場合はすぐに対応することが大切です。口の中をかんだ、あるいは切った場合は、すぐに口の中をすすぎましょう。傷口を清潔にしておくことが大切です。安定してきたら傷が治るまでそっとしておきましょう。食事の時も塩辛いとか熱いとか硬い食品が患部に当たらないように注意しましょう。話す時も傷口を刺激しないようにします。舌べらで傷口をなめたり、ふくれているからといって血液を吸い出すのもやめましょう。
 また、過度の飲酒や喫煙も口内炎を悪化させたり、治癒の妨げになります。 またケナログ、デキサルチン、アフタゾロンなどの口内炎の軟膏があれば塗っておきましょう。以上の対処をしても一週間ほどで治らない場合は、かかりつけの歯科や内科を受診して診てもらいましょう。


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