歯のQ&A

平成28年9月8日(木) 東日新聞掲載

歯がぐらついて食事が思うようにできません。歯を抜いて治療してもらいたいのですが、心臓病で血流を良くする薬を飲んでいます。けがをすると出血が止まりにくいと医者に言われています。出血が心配ですが、歯を抜くことはできますか?
(70代女性、無職=豊川市)

[回答者]
豊橋市歯科医師会  副会長 中島 章雄
 心臓病で血流を良くする薬を服用されているとのことですが、結論から申し上げますとほとんどの場合抜歯は可能です。 時間がかかることもありますが抜歯後の傷口を圧迫することで止血できます。止まりにくい場合でも縫合し、さらに圧迫することにより止血できます。
 現在我が国は、超高齢化社会の影響もあり、300万人の方が抗凝固薬や抗血小板薬を服用していると言われています。
 当然歯科を受診される機会も多く、出血を伴う治療の際に、飲んでいる薬を休薬するかどうかが問題になります。
 以前はほとんどの場合、服用を中止していただいて抜歯を行っていました。
 しかし、その結果リバウンド現象として、血栓塞栓症のリスクが高まると言う報告があり、 最近では身体への影響を考慮して、投薬を継続したままで抜歯を行うことが増えてきています。 ただし、病気の症状によって判断が変わってきますので、担当医師、担当歯科医と事前相談・連携しながら治療を行っていくことになります


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