歯のQ&A

平成29年10月30日(木) 東日新聞掲載

子供が、保育園でフッ素洗口をやっています。自分が子供の頃にはやった覚えがありません。これは新しい虫歯の予防法なのでしょうか?詳しく教えて欲しいです
(30代女性、パート勤務=豊橋市)

[回答者]
豊橋市歯科医師会  中野 崇
 近年、子どものむし歯は減少傾向にありますが、他の疾患に比べて罹患率が高く、年齢が進むにつれて増加傾向にあることは未だ問題とされています。
 フッ化物洗口法は保育所などの集団の場で実施することで、安全に高いむし歯抑制効果が期待でき、初期むし歯の再石灰化や抗菌作用、歯質強化を目的とした方法です。これは一定の濃度のフッ化ナトリウムを含む洗口液でブクブクうがいをするという簡単な方法で、対費用効果に優れていることから、2012年度の調査では全国の8500施設で約89万人が実施しています。
 フッ化物のむし歯予防効果は、生えて間もない永久歯に最も効果的であるため、応用時期は洗口のできるようになる就学前の4歳頃から中学校卒業の15歳頃までが適しています。開始時期と永久歯のむし歯の抑制効果に関する調査では、4歳と6歳の就学前後における比較において、4歳からの実施で、格段の好成績が得られることが報告されています。


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