歯のQ&A

平成30年8月6日(月) 東日新聞掲載

先日、1歳6カ月の健診で歯科衛生士さんにフッ素を塗ってもらいました。やはりフッ素は小さい頃から塗ってもらうのが良いのですか?
(20代主婦)

[回答者]
豊橋市歯科医師会副会長・松井和博
 母親として、お子様がむし歯にならないか、ということは心配なことですね。
 せっかくきれいな歯が生えてきたのに、むし歯になったのではお子様にとっても親にとっても心残りになります。
 保健所ではお子様がむし歯にならないように1歳6カ月児と3歳児で歯科健診を実施し、その場でフッ素塗布を実施しています。
 もともと生えてきたばかりの歯というのは、非常に幼若でむし歯菌にさらされると危険な状態です。歯は口の中に生えてきてから、食事などから天然に含まれているフッ素などを取り込み、少しずつ硬くなって、虫歯になりにくい状態になります。
 一般的に歯が生えてから、自然に取り込むフッ素でむし歯になりにくい状態には、2年程度かかるといわれています。ですので歯が生えてきてから、フッ素塗布を継続的に行うのが最も効果的です。
 ただし、早い方がよいからといっても、しっかりブクブクうがいができるのが前提ですので、そのあたりはお子様の発育に合わせてあげて下さい。
 ちなみに豊橋市では全ての小学校でフッ素洗口というブクブクうがいを実施しています。そのおかげで小学生のむし歯は毎年減少して、健康でむし歯のないお子様が増えてきて、うれしい限りです。
 それとは別に歯科医院でフッ素塗布を行うことは一段と効果が上がります。
 ぜひかかりつけの歯科医院にて歯が生えてきたら、歯磨き指導とともにフッ素塗布を定期的に受けると良いでしょう。