歯のQ&A

令和2年11月23日(月) 東日新聞掲載

子どもの歯に隙間があります。大丈夫でしょうか
(40代女性・主婦)

[回答者]
豊橋市歯科医師会地域保健部・中野崇
 乳歯が抜けて永久歯が生えてきた頃、お子さんの前歯に隙間があるのは正常な発育段階で、「醜いアヒルの子の時期」と呼ばれています。その後自然と側切歯や犬歯などが生えそろうにつれて、徐々に左右から押されて自然と隙間が目立たなくなります。このように隙間は徐々に小さくなりながら、歯並びが整い永久歯への交換は終了します。そのため、前歯が生えてきた頃、隙間がない方がかえって将来の歯並びにとって問題と言えるでしょう。
 しかしながら、12歳臼歯(第二大臼歯)と呼ばれる奥歯が生えそろっても隙間が存在する場合には歯列矯正で歯並びを整えなければならないケースもあるので、その際には矯正の知識を持った歯医者さんを受診し、相談されることをお勧めします。
 また、前歯の間に過剰歯と呼ばれる本来必要がない歯が骨の中に存在する場合や、上唇小帯と呼ばれる上唇裏側のヒダが歯と歯の間に食い込んでいる場合にも、これらが原因で隙間が開くことがあります。このような場合には歯医者さんでの適切な処置により、永久歯を正しい位置に誘導することができますので、心配があればご相談ください。