(30代女性)
令和6年10月31日(木)掲載
[回答者]
豊橋市歯科医師会・小川直寛先生
お子さんの乳歯に虫歯ができてしまったのですね。
乳歯(子供の歯)は、基本的には将来生えかわります。乳歯から大人の歯に生えかわる時は大体手前の歯から順番に生えかわっていきます。5歳から6歳ごろから生えかわりが始まり、1番奥の子供の歯が抜けるのは中学生以降になる場合もあります。大人の歯は乳歯から生えかわるものだけでなく、6歳臼歯と呼ばれる6歳ごろ1番奥に出てくる大きい歯、12歳臼歯と呼ばれる12歳ごろ1番奥に出てくる大きい歯も大事な大人の歯です。
乳歯の下から出てくる大人の歯は乳歯が虫歯になっていたとしても、きれいな虫歯になっていない歯が出てきます。そのため、一気に全部の歯が生え変わってくれれば子供の歯の虫歯はなくなるのですが、歯の生えかわりには何年も時間がかかりますのでその間に大人の歯にも虫歯ができてしまうことがあります。特に、乳歯の奥歯に虫歯があると、6歳臼歯がとても虫歯になりやすくなります。
また、まれに大人の歯が顎(あご)の中にない場合や、大人の歯が骨から出てこれなくて乳歯から大人の歯に生えかわらない場合もあります。
このような理由がありますので、乳歯に虫歯ができてしまったときは早めに治療した方がいいと思います。
虫歯の治療はお子さんにとって初めての経験になり、慣れないと怖いと思います。まずは歯医者さんでレントゲンなども使いしっかりと口の中の状態を見てもらい、いきなり治療ではなく慣れることから始めていくといいと思います。