(38歳・女性)

令和7年4月13日(日)掲載

[回答者]
豊橋市歯科医師会・藤城直也先生

口を開ける時に使う関節を顎関節(がくかんせつ)といいます。ちょうど耳の下のあたりに指を当てて口をあけると動く所になります。下あごの骨はあごの関節にぶら下がるように、筋肉・靭帯(じんたい)と一緒にくっついています。実は関節と骨の窩(関節窩)の間には、顎関節円板というクッションを挟んで一緒に口をあける時にスムーズに動いているのですが、このクッションが長年の生活でずれてしまい、口を開けるときにクッションが正しい位置に戻ろうとした際にカクッと音がする事があります。またこのクッションがうまく正しい位置に戻らず、下あごの関節の頭とひっかかってしまいますと、口が開きづらくなってしまう事があります。また、あごの関節に負担のかかる生活を長年無理にしていると、関節の骨の変形や炎症を起こし痛みを生じるようになることもあります。
 あごの症状(顎関節症)の進行を防ぎ、口を開けやすくするために、生活習慣の改善やマウスピースの作成・簡単な治療が必要になることがあります。