令和8年7月20日(月) 掲載

フッ素がむし歯予防に効果があることはご存知だと思います。今回は歯科衛生士の業務である歯科予防処置のフッ素塗布についてお話ししたいと思います。以前にお話ししたように歯科衛生士には3大業務あるいは4大業務といわれる大事な業務があります。3大業務は「歯科予防処置」「歯科診療補助・介助」「歯科保健指導」の3つで、4大業務はその中の「歯科診療補助・介助」を「歯科診療補助」と「歯科診療介助」の2つに分けて4つになります。フッ素で虫歯予防をすることが歯科予防処置です。
フッ素は多くの食品に含まれている栄養素で必ず接種しなければならない微量栄養素のひとつです。
 フッ素を歯に応用する際には次のような方法があります。
 1.保健所や歯科医院などでフッ素を歯に塗る「フッ素塗布」で歯科衛生士の業務です。
 2.保育園や幼稚園、小学校でフッ素の水溶液でうがいをする「フッ化物洗口」
 3.フッ素が含まれた歯磨き粉「フッ化物配合歯磨剤」を使用する
フッ素の虫歯予防の働きには、次のような効果あります。
酸産生抑制:歯磨きで落としきれなかったプラーク(歯垢)が作るむし歯の原因菌の働きを弱め、プラークが作る酸の量を抑えてくれます。
石灰化の促進:歯から溶け出したカルシウムやリンの再沈着(再石灰化)を促進させます。
歯質強化:フッ素が歯に取り込まれ、歯の表面を酸に溶けにくい強い性質(フルオロアパタイトを形成)にします。

 フッ素の応用方法には色々な方法がありますが、次のことに気をつけることでより一層フッ素の効果を高めることができます。
 1.フッ素を使用する前にプラークコントロールを行い、プラーク(歯垢)を落とすこと
 2.フッ素の濃度よりも、回数や隅々まで行き渡っているかどうかが重要。
 3.複数のフッ素利用法を併用する。
 4.フッ素使用後、しばらくの間(30分くらい)は飲食しない。
 進行した虫歯は、フッ素だけでは治りません。 フッ素は歯の再石灰化能力を高めるので初期の虫歯には有効ですが、歯に穴が開いてしまったむし歯フッ素では治せません。フッ素は、虫歯の予防と初期の虫歯の進行抑制に対してのみ有効です。